○国分寺市基本構想

平成18年12月22日

私たちのまち国分寺は、国分寺がい線やゆう水群、史跡武蔵国分寺跡、さらには新田開発以降の人々の暮らしの中から生まれた農のある、緑豊かな住宅都市として発展を続けています。私たちは、先人から受け継いだこのまちに住み、働き、学び、活動しています。

このまちを誇りにし、国分寺らしさを大切にしながら、福祉や環境、教育や文化など様々な分野において新たな個性を創造し、「住み続けたいまち、ふるさと国分寺」のまちづくりを、自らの手で進めたいと思っています。

私たちは、地域のことは市民自らが責任をもって決めていくことが市民自治の基本であり、国分寺市が自主性、自立性を高めることが地方主権を確立するために不可欠であると考えています。

私たちは、市民が主権者であり、国分寺市は、市民の信託によって創られてきたものであることを認識し、平和を希求し、人権を尊重し、男女平等のもと市民がいきいきと暮らし活動できるまちの実現を目指し、情報の共有、参加と協働を通じ、真の市民自治を確立することを国分寺づくりの理念とします。

Ⅰ 行政運営の理念

国分寺市を将来にわたり魅力あるまちとして発展させ、市民が住み続けたいと思うようなまちにしていきます。

市民は主権者であり、職員は全体の奉仕者であることを確認し、行政は市民の信託によって運営されることを基本に、市民とともに考え、歩み、育ち、自立した自治体を創っていきます。この理念のもとに次の2つを行政運営の基本方針とします。

1 参加と協働を進め、市民に開かれた行政運営を行います。

市民参加のすそ野を広げるため、積極的な情報提供による市民との情報の共有を進めます。また、行政のあらゆる分野で市民及び市民活動団体等との協働が推進されるよう、協働の仕組みづくりを積極的に進め、参加と協働を行政運営の基本方針とします。

2 行政改革を推進し、市民に信頼される行政運営を行います。

市民に信頼される行政運営を継続するには、国分寺市が自立した自治体として存続していかなければなりません。このため、まず行政改革を推進し、財政基盤を確立することが必要です。この考え方をベースに、市民福祉の増進に努めるとともに、安全、安心、快適な環境の充実を目標とした国分寺づくりを進めます。このように、市民が安心して暮らし続けられるよう信頼性の確保を行政運営の基本方針とします。

Ⅱ 将来像の設定

まちの特徴をイメージし、将来像をえがくことは、市民とともに国分寺づくりを進める上で共通の目標となります。第三次長期総合計画の将来像は、「健康で文化的な都市」でした。平成19年度からは、この理念を継続させるとともに、身近な生活実感から、だれもが覚えやすく、具体的な施策との関係がわかるように、副題を付記し次のように設定します。将来像の達成目標年度は、10年後の平成28年度とします。

健康で文化的な都市

―住み続けたいまち、ふるさと国分寺―

この将来像を掲げることによって、従来から設定している「健康で文化的な都市」を継続して目指すとともに、あらゆる場面で「どのようにすれば、市民が国分寺に住み続けたいと思えるか」を市民とともに考え、継続して取り組みます。

健康で文化的な都市の実現は、現在国分寺に住んでいる市民が生涯にわたって国分寺に住み続けたいと思うふるさとづくりにつながります。その結果、国分寺に住んでみたいと思う人が増加することが期待され、国分寺がいきいきとした活気のあるまちになっていきます。

Ⅲ 都市像の設定

「健康で文化的な都市―住み続けたいまち、ふるさと国分寺―」の将来像を達成するため、6つの都市像をデザインします。

まちのデザイン①「市民の意見が反映されるまち」

参加と協働の理念を基本に、市民一人ひとりの権利を大切にし、市民の意見が反映されるまちをつくります。

この都市像を達成するため、「参加と協働」の計画分野により、市民との情報の共有化による市民参加と協働を推進します。「市民活動団体・コミュニティ」の計画分野により、市民活動団体との協働を進めるとともにコミュニティの活性化を図ります。「人権・男女平等」の計画分野により、人権を尊重し、共に生きるまちを目指します。

まちのデザイン②「市民の健康と福祉を守るまち」

だれもがいきいきと暮らし、安心して子育て子育ちができるなど、市民の健康と福祉を守るまちをつくります。

この都市像を達成するため、「児童福祉」の計画分野により、安心して子育て子育ちができる環境を充実します。「高齢者・障害者・生活福祉」の計画分野により、共にいきいきと暮らし、彩りある生活を創り出します。「健康・医療体制」の計画分野により、健やかで安心して暮らせるまちをつくります。

まちのデザイン③「市民が安全・快適に暮らせるまち」

環境を守り、向上させるとともに、環境負荷の少ない機能的な都市基盤整備を図り、市民が安全・快適に暮らせるまちをつくります。

この都市像を達成するため、「自然環境」の計画分野により、緑と水が生活にうるおいを与えるまちをつくります。「生活環境」の計画分野により、安全・快適で健康に暮らせるまちをつくります。「循環型社会」の計画分野により、資源を大切にし、循環型社会への転換を図ります。「環境教育・学習」の計画分野により、環境教育・学習を推進し、情報の共有化を図り、環境への理解を深めます。「活力ある都市まち」の計画分野により、未来を見据えた活力あるまちをつくります。

まちのデザイン④「市民の生命と財産を守るまち」

災害等が発生した場合の危機管理体制の整備を図るとともに、地域の防災力を高め、市民の生命と財産を守るまちをつくります。

この都市像を達成するため、「防災・危機管理」の計画分野により、災害等に対応した危機管理体制を確立するとともに、災害に強いまちをつくります。

まちのデザイン⑤「心豊かな人が育つまち」

国分寺の歴史文化を守るとともに、新しい文化の創造を目指し、心豊かな人が育つまちをつくります。

この都市像を達成するため、「文化・芸術」の計画分野により、国分寺らしい文化を大切にし、あわせて地域の国際交流を進め、新しい文化の創造を目指します。「教育・学習」の計画分野により、平和を愛し、人間を尊重し、自然や文化を大切にする心豊かな人を育てます。また、多くの市民が学習やまちづくりの活動に参加できるまちの実現を目指します。

まちのデザイン⑥「活気のあるまち」

魅力ある商工・観光のまちをつくるとともに、都市農業の育成を図り、経済振興と雇用創出による、活気のあるまちをつくります。

この都市像を達成するため、「経済・雇用」の計画分野により、国分寺の特徴を活かした経済振興とともに、雇用を促進します。

Ⅳ 基本構想実現のために

1 財政改革と内部改革の推進

「健康で文化的な都市―住み続けたいまち、ふるさと国分寺―」と6つの都市像を達成するため、財政改革と内部改革を進めます。

財政運営は、最少経費で最大効果を挙げるという経営的視点による改革を進め、市財政の健全化を達成します。内部改革は、職員の意識改革を図るとともに人材育成を推進し、あわせて内部事務を効率化の視点から改革していきます。この取組は、行政運営を経営的視点から改革することであり、市政全体の効率化を目指すこととなります。

2 行政改革プランによる改革の推進

分権化時代に即した行政改革プランを策定し、行政運営の改革を進めることで自立した自治体を目指します。

3 庁舎の建て替え

現庁舎の老朽化が進んでいるため、国分寺づくりを総合的に推進するための拠点として、庁舎の建て替えの検討を進めます。検討に当たっては、コストの圧縮と市民参加によるコンセプトづくりに努めます。

国分寺市基本構想

平成18年12月22日 種別なし

(平成18年12月22日施行)

体系情報
種別なし
沿革情報
平成18年12月22日 種別なし