○国分寺市社会福祉法人指導検査実施要綱

平成25年9月25日

要綱第16号

(趣旨)

第1条 この要綱は、社会福祉法(昭和26年法律第45号。以下「法」という。)第56条(一般的監督)第1項の規定に基づき実施する社会福祉法人(以下「法人」という。)に対する指導検査について、必要な事項を定める。

(指導検査の基本方針)

第2条 市長は、法、関係法令、市が別に定める指導検査に係る基準、法人の認可及び指導検査に関する国の通知、従前の指導検査実績等を勘案し、厳正に重点的かつ効果的に指導検査を実施するものとする。

2 市長は、指導検査が画一的又は形式的に陥ることのないよう、問題の発生原因及び是正策を明らかにし、法人の問題解決を図り、自律的な運営を促すための具体的な助言及び指導を行うものとする。

3 市長は、法人が、法、関係法令若しくは定款に違反し、又はその運営が著しく適正を欠いているために、事業の経営等に重大な支障が認められ、是正の措置が速やかに講じられないときは、法に定めるところにより行政処分を行うための手続を進めるものとする。

4 市長は、指導検査の実施に当たっては、別に実施する法人の施設及び事業に関する検査における指摘事項を把握したうえで実施するものとする。

5 市長は、指導検査の実施及び指導検査結果の処理に当たっては、東京都と十分な連携を図るものとする。

(指導検査の類型)

第3条 指導検査は、一般指導検査、特別指導検査及び施設整備中検査に分けて実施する。

2 一般指導検査は、指導検査事項全体について、法人の所在地(以下「実地」という。)において行う検査をいう。

3 特別指導検査は、次の各号のいずれかに該当し、かつ、市長が特別に必要と認める場合に、特定の指導検査事項を定めて重点的に、かつ、改善が図られるまで継続的に実地において行う検査をいう。

(1) 法人が、法、関係法令若しくは定款に違反し、又はその運営が著しく適正を欠くために、当該法人の経営等に重大な支障を及ぼしているおそれがあると疑うに足りる理由があるとき。

(2) 法人が、一般指導検査による改善の措置が認められないとき。

(3) 法人が、正当な理由がなく、一般指導検査を拒否したとき。

4 施設整備中検査は、施設整備を伴う新設の法人に対して施設整備中に行う指導検査をいい、原則として、実地において行う。

(指導検査実施計画)

第4条 市長は、指導検査を重点的かつ効果的に行うため、社会福祉行政の動向を踏まえ、指導検査の対象法人、重点項目、実施時期及び具体的方法等を定める社会福祉法人指導検査実施計画(以下「実施計画」という。)を、毎年度指導検査開始時までに別に定める。

(検査回数)

第5条 市長は、一般指導検査及び施設整備中検査は、実施計画及び次項に規定する実施回数によることとし、特別指導検査は、必要に応じて適宜実施する。

2 実施回数は、次のとおりとする。

(1) 一般指導検査

 次の(ア)及び(イ)のいずれも満たす法人については、一般指導検査を原則として2年に1回とする。

(ア) 法人本部の運営について、法、関係法令及び通知(法人に係るものに限る。)に照らし、特に大きな問題が認められないこと。

(イ) 当該法人が経営する施設など社会福祉事業等について、施設基準及び運営費や報酬の請求等に特に大きな問題が認められないこと。

 (ア)及び(イ)のいずれも満たす法人のうち、一般指導検査の該当年度の前年度の財務諸表について、公認会計士法(昭和23年法律第103号)に基づき公認会計士若しくは監査法人が行う外部監査を受けたものについては、その結果に基づき法人の財務状況の透明性及び適正性が確保されていると判断されるとき又は当該法人において苦情解決への取組が適切に行われており、かつ、次の(ア)から(ウ)までのいずれかの内容に積極的に取り組むことにより、良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めていると判断されるときは、原則として4年に1回とすることができる。

(ア) 福祉サービス第三者評価を受審し、その結果について公表を行い、サービスの質の向上に努めていること(国際標準化機構が定めた製品・サービスの品質保証のための国際規格「ISO9001」の認証取得施設を有する法人についても、これと同様に取り扱うことができる。)ただし、一部の経営施設のみ福祉サービス第三者評価を受審している場合は、法人全体の受審状況を勘案して判断するものとする。

(イ) 福祉関係養成校等の生徒の研修生としての受入れ、介護相談員の受入れ、ボランティアの受入れ、地域との積極的な交流その他地域社会に開かれた事業運営が行われていること。

(ウ) 地域の様々な福祉需要に対応した先駆的な社会貢献活動に取り組んでいること。

 及びにかかわらず、新設の法人については、当該法人が事業所若しくは施設を開設した年度又はその次年度の早期に一般指導検査を実施する。

(2) 施設整備中検査は、施設整備を伴う新設の法人に対して、施設整備中の施設整備がある程度進んだ時期に、原則として1回実施する。

3 前項の規定にかかわらず、法人の運営等に問題が発生した場合又はそのおそれがあると認められる場合は、適宜指導検査を実施するものとする。

(調査書等の提出)

第6条 市長は、法人に対し、指導検査に必要な項目を掲げた調査書及び関係資料の提出を求めることができる。

(指導検査基準)

第7条 市長は、指導検査項目、関係法令、評価事項及び評価区分等を集約した指導検査基準(以下「検査基準」という。)を別に定める。

(一般指導検査の実施)

第8条 市長は、一般指導検査を実施するときは、原則として法人の代表者に対し、その旨をあらかじめ文書により通知する。

2 前項の規定にかかわらず、法人の運営等に問題が発生した場合又は通報、現況報告書の確認の結果等でそのおそれがあると認められる場合には、指導検査の開始時に前項の規定の文書を提示するなどの方法により行うことができる。

3 一般指導検査においては、指導検査を担当する職員(以下「検査員」という。)2人以上で指導検査班を編成し、そのうち原則として係長相当職以上にある検査員を班長とする。

4 検査員は、前条に定める検査基準に基づき、検査を実施する。

5 検査員は、指導検査終了後、班長が調整を行った上で、法人の役員等に対し、別に定める実地検査指導事項票を用いて、実地で検査結果を講評し、改善の必要な事項と解決方法を口頭で指示する。ただし、法令解釈等で疑義が生じた場合等特に必要と認められるときは、関係者を市庁舎に招致してこれらを行うことができる。

6 市長は、一般指導検査の効果を高めるために、必要に応じて関係部署の職員又は法人に関係する者に対し、当該検査への立会いを求め、又は必要事項の調査及び照会を行うことができる。

(一般指導検査後の措置)

第9条 検査員は、検査終了後、直ちにその結果について検討し、問題点のある場合はそのことを明確にした上で市長に報告する。

2 市長は、前項の検討結果に基づく指導検査結果を法人の代表者に対し、文書で通知する。この場合において、検査基準に定める評価区分に照らし、法令等の違反その他の文書指摘事項(以下「文書指摘事項」という。)が認められるときは、問題点、改善方法等を具体的に通知する。

3 市長は、前項後段の場合において、法人の代表者に対し、原則として30日以内に当該文書指摘事項に係る改善状況報告書又は改善計画書の提出を求めるものとする。

4 市長は、前項の場合において、相当期間経過後もなお改善が認められないときは、特別指導検査の実施対象とする。

(特別指導検査の実施)

第10条 市長は、特別指導検査を実施するときは、一般指導検査に準じて、法人の代表者に対し、その旨をあらかじめ文書により通知する。ただし、指導検査の目的と効果を勘案し、指導検査の開始時に文書を提示するなどの方法により行うことができる。

2 特別指導検査においては、検査員3人以上で指導検査班を編成し、そのうち原則として課長相当職以上の職にある検査員を班長とする。

3 検査員は、指導検査の目的及び効果をその都度勘案し、問題の重要性や緊急性等の状況に応じ、重点的に、かつ、改善が図られるまで継続的に指導検査を実施する。

4 検査員は、検査終了後、班長が調整を行った上で、法人の役員等に対して実地で検査結果を講評し、改善の必要な事項と解決方法を口頭で指示する。ただし、法令解釈等で疑義が生じた場合等特に必要と認められるときは、関係者を市庁舎に招致してこれらを行うことができる。

5 指導検査に当たっては、その効果を高めるために、必要に応じて、関係部署の職員又は法人に関係する者に対し、検査への立会いを求め、又は必要事項の調査及び照会を行うことができる。

(特別指導検査後の措置)

第11条 検査員は、検査終了後、その概況を市長に報告し、必要に応じ関係部署と協議する。

2 市長は、前項の検討結果に基づく指導検査結果を法人の代表者に対し、文書で通知する。

3 市長は、指導検査結果の文書指摘事項について、法人の代表者に対し、原則として30日以内に改善状況報告書又は改善計画書の提出を求め、その改善内容を精査するとともに、必要に応じ指導を継続する。

4 市長は、改善状況報告書若しくは改善計画書が期限内に提出されないとき、又は改善内容を精査した結果、改善の意思がなく、若しくは改善を怠っていると認められるときは、法の定めるところにより行政処分を行うための手続を進める。

5 市長は、特別指導検査の結果、法人の実施する福祉サービス又はその利用者に重大な影響が及んでいるなど緊急を要すると認められるときは、前2項の規定にかかわらず、直ちに法に基づく処分の手続を進めるものとする。

(施設整備中検査の実施)

第12条 施設整備中検査は第8条に準じて実施する。

(施設整備中検査後の措置)

第13条 施設整備中検査終了後の措置は第9条に準ずる。

(指導検査結果の活用)

第14条 市長は、指導検査の結果を、適宜集約し行政運営に資するため、関係部署に通知する。

(指導検査の調整)

第15条 福祉保健部地域福祉課は、指導検査に関する調整機能を有し、指導検査に係る重要事項等について、関係部署と協議する会議を開催することができる。

(指導方針の継続、統一の確保)

第16条 指導検査の実施に当たり生じた疑義及び関係法令等の解釈については、関係部署等と調整又は協議により指導方針の統一と継続を図り、その内容を文書により整理する。

(東京都との連携)

第17条 市は、法人に対する指導検査の実施に当たっては、東京都と必要な連携を行う。

2 市は、法人又は当該法人が運営する施設の指導検査に係る情報(指導検査結果等)について、東京都と相互に必要な情報の交換を行う。

(指導検査情報の公開)

第18条 市は、指導検査に関する情報は、個人情報など法令等により非公開とされる場合を除き、公開に努める。

(国への報告)

第19条 市は、必要に応じ、指導検査結果を国へ報告する。

(要綱の適用除外)

第20条 他の要綱等に定めのある指導検査並びに指導及び監査については、この要綱の適用を除外する。

(様式)

第21条 この要綱の施行について必要な様式は、別に定める。

(委任)

第22条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、別に定める

この要綱は、決裁の日から施行する。

この要綱は、平成26年4月1日から施行する。

この要綱は、決裁の日から施行する。

国分寺市社会福祉法人指導検査実施要綱

平成25年9月25日 要綱第16号

(平成29年7月12日施行)