体罰等によらない子育てのために 「みんなで育児を支える社会に」

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ページ番号 1021934  更新日  令和3年9月14日

体罰等によらない子育てを広げましょう

 児童虐待の相談件数は年々増加し、「しつけ」と称した体罰が、深刻な虐待を引き起こす事例も発生しています。こうしたことを踏まえ、平成31年4月「東京都子供への虐待の防止等に関する条例」が施行され、保護者によるしつけと称する体罰が禁止されました。また、令和元年6月に成立した児童福祉法等の改正法において、体罰が許されないものであることが法定化され、令和2年4月1日から施行されました。

 今回の法改正による体罰禁止は、親が、痛みや苦しみを利用して子どもの言動を統制するのではなく、体罰等によらない子育てを推進するため、子育て中の保護者に対する支援を含めて社会全体に啓発していくための取り組みの一環です。

 体罰等によらない子育てが応援される社会づくりを進めていきましょう。
 

「体罰等によらない子育てを広げよう」

体罰等によらない子育てをしましょう

叩いたり、どなったりすることは、子どもに深刻な影響をおよぼします。

(1)子どもへの体罰は、脳の発達に深刻な影響をおよぼすという研究結果が報告されています。
(2)3歳半までに叩かれた子どもは、5歳半の時に問題行動を起こすリスクが高まります。
(3)親に恐怖心を持ち、相談も出来ず、いじめや非行に発展したり、巻き込まれる可能性があります。

叩く、どなるは
・子どもの健やかな成長・発達を阻害する可能性があります。
・子どもの権利を侵害します。子どもには暴力などから守られる権利が保障されています。

下記添付ファイル「体罰などによらない子育てハンドブック」をご覧ください。

しつけと体罰の違いとは

しつけと体罰の違い

 しつけとは、子どもの人格や才能等を伸ばし、社会において自律した生活を送れるようにすること等の目的から子どもをサポートして社会性を育む行為です。子どもと向き合い、社会生活をしていく上で必要なことをしっかりと教え伝えていくことも必要です。

 たとえしつけのためだと親が思っても、身体に、何らかの苦痛を引き起こし、または不快感を意図的にもたらす行為(罰)である場合は、どんなに軽いものであっても体罰に該当し、法律で禁止されます。

こんなことをしていませんか?

  • 言葉で3回注意したけど言うことを聞かないので、頬を叩いた
  • 大切なものにいたずらをしたので、長時間正座をさせた
  • 友達を殴ってケガをさせたので、同じように子どもを殴った
  • 宿題をしなかったので、夕ご飯を与えなかった
  • 掃除をしないので、雑巾を顔に押しつけた

 → これらは全て体罰です。

 怒鳴りつけたり、子どもの心を傷つける暴言等も、子どもの健やかな成長・発達に悪影響を与える可能性があります。

こんなことをしていませんか?

  • 冗談のつもりで、「お前なんか生まれてこなければよかった」など、子どもの存在を否定するようなことを言った
  • やる気を出させるという口実で、きょうだいを引き合いにしてけなした

 → 子どもの心を傷つける行為です。

なぜ体罰等をしてはいけないのか

体罰等が子どもに与える影響

 体罰等が子どもの成長・発達に悪影響を与えることは科学的にも明らかになっており、体罰等が繰り返されると、心身に様々な悪影響が生じる可能性があることが報告されています。一方で、その後の適切なかかわりや周囲の人々の支援により、悪影響を回復し、あるいは課題を乗り越えて成長することも報告されています。社会全体で子どもが安心できる環境を整え、早期に必要なケアを行うことが重要と言えます。

体罰等による悪循環

 子どもが言うことを聞いてくれなくて、イライラして、つい、叩いたり怒鳴ったりしたくなることがあるかもしれません。叩かれたり怒鳴られたりすると、大人への恐怖心等から一時的に言うことを聞くかもしれませんが、これは、どうしたらよいかを自分で考えたり、学んでいるわけではありません。このようなやりとりは、根本的な解決にはならず、むしろ子どもに暴力的な言動のモデルを示すことになります。つまり、自分も周りの人に対して同じように振る舞ってよい、と子どもが学ぶきっかけにもなり得ます。

 子どもが保護者に恐怖心等を抱くと、信頼関係を築きにくくなるため、必要なときに悩みを相談したり、心配事を打ち明けたりすることが難しくなります。子どもが安心できる場であるはずの家庭が、自分の居場所であると感じられなくなり、対人関係のトラブルや非行、犯罪被害など、別の大きな問題に発展してしまう可能性があります。

体罰等によらない子育てのために

具体的な工夫のポイント

  1. 子どもの気持ちや考えに耳を傾けましょう
  2. 「言うことを聞かない」にもいろいろあります
  3. 子どもの成長・発達によっても異なることがあります
  4. 子どもの状況に応じて、身の回りの環境に整えてみましょう
  5. 注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう
  6. 肯定文でわかりやすく、時には一緒に、お手本に
  7. 良いこと、できていることを具体的に褒めましょう

「体罰等によらない子育てを広げよう」リーフレット

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このページに関するお問い合わせ

子ども家庭部 子育て相談室 子ども家庭支援センター相談担当
電話番号:042-572-8138 ファクス番号:042-572-0481
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。