RSウイルスワクチン・定期接種
RSウイルス感染症とは
RSウイルスは、特に小児や高齢者に呼吸器症状を引き起こすウイルスで、生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が、少なくとも一度は感染するとされています。感染すると、2~8日の潜伏期間ののち、発熱、鼻汁、咳などの症状が数日続き、一部では気管支炎や肺炎などの下気道症状が出現します。初めて感染した乳幼児の約7割は軽症で数日のうちに軽快しますが、約3割では咳が悪化し、喘鳴(ゼーゼーと呼吸しにくくなること)や呼吸困難、さらに細気管支炎の症状が出るなど重症化することがあります。2010年代には、生後24か月未満の乳幼児における年間のRSウイルス感染症発生数は12万人~18万人であり、3万人~5万人が入院を要したとされています。また、入院例の7%が何らかの人工換気を必要としたとする報告もあります。
RSウイルスの流行には季節性があり、新型コロナウイルスの流行以前は秋冬に流行が見られましたが、近年は夏に流行がみられています。接触・飛沫感染により伝播するため、手洗いや手指衛生といった基本的な感染対策が有効です。治療は症状に応じた治療(対処療法)が中心で、重症化した場合には酸素投与、点滴、呼吸管理などを行います。
RSウイルスワクチンとは
定期接種では、RSウイルス感染症に対する母子免疫ワクチンとして組換えRSウイルスワクチン(ファイザー社のアブリスボ)を使用します。
生まれたばかりの乳児は免疫の機能が未熟であり、自力で十分な量の抗体をつくることができないとされています。母子免疫ワクチンとは、妊婦が接種すると、母体内で作られた抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、生まれた乳児が出生時から病原体に対する予防効果を得ることができるワクチンです。
なお、組換えRSウイルスワクチンのうち、アレックスビー(GSK社)は母子免疫ワクチンとして用いることはできません。
予防接種を検討されている方へ
RSウイルス感染症予防接種について検討・判断するためのワクチンの有効性・安全性に関する情報や、接種を希望した場合の円滑な接種のために必要な情報が記載されています。ご一読ください。
定期予防接種の方法
| 定期接種の実施期間 | 令和8年4月1日から |
|---|---|
| ワクチンの種類 | 組換えRSウイルスワクチン(アブリスボ筋注用) |
| 接種対象者 |
妊娠28週0日から36週6日までの妊婦の方 (注釈)妊娠期間ごとに1回の接種となり、既に自費で接種した方は定期接種対象外となります。 (注釈)過去の妊娠時に組換えRSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)を接種したことのある方も対象です。 (注釈)(授乳中の方)母乳へのワクチン成分の移行は不明であるため、事前に産科医に相談のうえ接種を検討してください。 (注釈)接種後14日以内に出生した乳児における有効性は確立していないことから、妊娠38週6日までに出産を予定している場合は医師に相談してください。 |
| 接種回数 |
妊娠ごとに1回 (注釈)(多胎児を妊娠されている方)多胎児の場合でも、妊娠ごとに1回の接種となります。 |
| 接種方法 | 筋肉内注射 |
| 費用 |
接種対象者の方であれば、無料で接種できます。 (注釈)対象期間外の接種は任意接種となり全額自己負担になります。 |
| 接種に注意が必要な方 |
・接種によって妊娠高血圧症候群の発症リスクが上がるという報告もあるため、妊娠高血圧症候群の発症リスクが高いと医師に判断された方や、今までに妊娠高血圧症候群と診断された方 ・筋肉内に接種をするため、血小板減少症や凝固障害を有する方、抗凝固療法を実施されている方 |
接種時の持ち物
・胎児の母子健康手帳
・RSウイルス感染症予防接種予診票
・本人確認書類(マイナンバーカード、有効期限内の資格確認書等)
(注釈)紛失や転入等でお手元に予診票がない方は、インターネットで申請いただくか、母子健康手帳または過去の接種履歴のわかる書類をお持ちの上、健康課(国分寺市役所2階)へお越しください。郵送希望の場合は、健康課へご連絡ください。また、市内実施指定医療機関にも置いてありますので、事前に在庫をご確認いただき、ご使用ください。
以下のリンクより、インターネット(電子申請システム LoGoフォーム)での申請ができます。
申請の際、お持ちの胎児の母子健康手帳の子の保護者のページ(被接種者の氏名が記載されているページ、分娩予定日が記載されているページ、予防接種ページ(全ページ))の写真を添付していただく必要があります。
申請に不備がない場合、原則1週間から10日程度でご自宅に郵送します。
実施場所
市内実施指定医療機関、近隣の10市(立川、国立、小平、小金井、東村山、昭島、東大和、武蔵村山、清瀬、狛江)の実施指定医療機関で受けられます。市内実施指定医療機関は以下のページよりご確認ください。
指定外医療機関での接種
里帰りや入院等のご事情で国分寺市または近隣10市以外での接種を必要とする場合、健康課へ接種前にご申請の上で、接種後に接種費用の還付を受けることができます(助成上限額あり)。ご希望の方は必ず接種前に健康課へご連絡ください。
以下のリンクより、接種前のインターネット(電子申請システム Logoフォーム)での申請ができます。
制度の詳細は、以下のページよりご確認ください。
予診票・個別通知
国分寺市へ妊娠届を提出された際に、妊婦さんにお渡しする「母と子の保健バッグ」に、RSウイルス感染症予防接種のご案内、予診票等を同封します。
ワクチンの効果
| 生後90日時点 | 生後180日時点 | ||
|---|---|---|---|
|
母子免疫ワクチンの効果 |
RSウイルス感染による 医療受診を必要とした 下気道感染症の予防 |
6割程度の予防効果 | 5割程度の予防効果 |
|
RSウイルス感染による 医療受診を必要とした 重症下気道感染症(注釈)の予防 |
8割程度の予防効果 | 7割程度の予防効果 | |
(注釈)医療機関への受診を要するRSウイルス関連下気道感染症を有するRSウイルス検査陽性の乳児で、多呼吸・SpO2 93%未満・高流量鼻カニュラまたは人工呼吸器の装着・4時間を超えるICUへの収容・無反応・意識不明のいずれかに該当と定義しています。
ワクチンの安全性
ワクチン接種後に以下のような副反応がみられることがあります。また、頻度は不明ですが、ショック・アナフィラキシーがみられることがあります。
また、ワクチン接種による妊娠高血圧症候群の発症リスクに関して、薬事承認において用いられた臨床試験では、妊娠高血圧症候群の発症リスクは増加しませんでした。海外における一部の報告では、妊娠高血圧症候群の発症リスクが増加したという報告はあるものの、交絡要因等の影響の可能性があることから解釈に注意が必要であるとされています。
接種後に気になる症状があらわれた時は、接種をした医療機関にお問い合わせください。
| 発現割合 | 主な副反応 |
|---|---|
| 10%以上 | 疼痛(注釈)(40.6%)、頭痛(31.0%)、筋肉痛(26.5%) |
| 10%未満 | 紅斑(注釈)、腫張(注釈) |
| 頻度不明 | 発疹、蕁麻疹 |
(注釈)ワクチンを接種した部位の症状 添付文書より厚生労働省が作成
他のワクチンとの同時接種・接種間隔
医師が特に必要と認めた場合は、他のワクチンと同時接種が可能です。
ただし、海外の知見で、百日咳菌の防御抗原を含むワクチンとの同時接種で、百日咳菌の防御抗原に対する免疫応答が低下するとの報告があり、接種間隔等については医師と相談してください。
予防接種を受けることができない場合
(1)発熱している場合(通常37.5℃以上)
(2)重篤な急性疾患にかかっている場合
(3)このワクチンの成分によってアナフィラキシー(通常、接種後30分以内に出現する呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う
重いアレルギー反応)を起こしたことがある場合
(4)その他、医師が不適当な状態と判断した場合
予防接種を受ける際に注意を要する方
以下に該当する方は、かかりつけ医がいる場合には必ず前もって診てもらい、予防接種を受けてよいか判断してもらいましょう。予防接種を受ける場合には、かかりつけ医のところで接種を受けるか、あるいはかかりつけ医に接種を受けてよいか判断してもらって、他の医療機関で予防接種を受けるようにしてください。
(1)心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気や発育障害などで治療を受けている方
(2)過去にけいれん(ひきつけ)を起こしたことがある方
(3)過去に免疫状態の異常を指摘されたことがある、もしくは近親者に先天性免疫不全症の者がいる方
(4) このワクチンの成分(安定剤など)に対してアレルギーをおこすおそれがある方
(5) 授乳を行っている方
(6) 血小板が少ない方あるいは出血しやすい方、抗凝固療法を受けている方
(7) 妊娠高血圧症候群である、または医師から妊娠高血圧症候群の発症リスクが高いと言われたことがある方
接種を受けた後の注意点
(1) 接種後30分間は、ショックやアナフィラキシー等の急な副反応がまれにおこることがありますので、医療機関(施設)で座って安静にし、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。
(2) 接種後数日間は副反応の出現に注意しましょう。
(3) 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は差し支えありませんが、接種部位をこすることは、やめましょう。
(4) 接種当日は、はげしい運動は避けましょう。
(5) 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
予防接種健康被害救済制度について
予防接種は、感染症を予防するために重要なものですが、健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が起こることがあります。極めてまれではあるものの、副反応による健康被害をなくすることはできないことから、救済制度が設けられています。
接種を受けたご本人及び出生した児が対象となります。制度の利用を申し込む時は、国分寺市健康課にご相談ください。
(注釈)国の予防接種健康被害救済制度(A類疾病の定期接種)の対象となります。
PDF形式のファイルをご利用するためには、「Adobe(R) Reader」が必要です。お持ちでない方は、Adobeのサイトからダウンロード(無償)してください。Adobeのサイトへ新しいウィンドウでリンクします。
このページに関するお問い合わせ
健康部 健康課 予防係
電話番号:042-312-8628 ファクス番号:042-325-1380
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。
